2023/6/17 22:45
「全国社会人サッカー選手権大会」関東予選の準決勝で勝利を収めた南葛SCは、6月18日に全社本戦の出場権獲得が懸かった決勝を迎える。
神奈川県リーグ1部に属するイトゥアーノFC横浜との準決勝は、開始早々の2分に先制点を許し、最終的なスコアは4-3だった。19分に重要な同点弾をマークした奥原零偉は、先日の試合をこう振り返る。
「開始早々に失点してしまったことで、チーム全体が動揺してしまうかと思いましたが、焦ることなくじっくりと試合を進めていくことができた。この点については、プラス要素と捉えてもいいのかもしれません。ただ一方で、1試合で3失点を喫していますから、チームとしてまだまだ詰めが甘いなと感じています」
南葛SC加入後、初めてFWとして先発出場。得点を挙げられた喜びを表現しつつも、チームだけでなく自分自身に対しても不満を口にする。
「FWとしてスタートから使ってもらった以上、どんな形でもいいから必ず結果を残したいと思っていたので、得点できたことは素直にうれしかったです。ただ、準決勝のときも最近の練習中も、味方がシュートを打つ一つ前のタイミングでボールに関わってしまうことが多いんです。味方をうまく生かすこと、アシストをすることももちろん重要だと思っていますが、決勝ではもっと自分自身がフィニッシュに絡めるような場面を作り出していきたいと思っています」
決勝の相手は、関東サッカーリーグ2部の厚木はやぶさFCである。昨シーズンの神奈川県社会人サッカー1部リーグで準優勝し、続く関東社会人サッカー大会を制して関東リーグ2部昇格をつかんだ。今大会では南葛SC同様に準決勝から登場し、関東リーグ1部に所属する桐蔭横浜大学FCと対戦。敵地での試合となったが、0-1で迎えた試合終了1分前にスコアを振り出しに戻し、延長後半4分に逆転ゴールを挙げて決勝へと駒を進めてきた。
勢いと粘り強さを備えたチームとの対戦を控えた今、今大会が始まる前に佐々木達也が話していたことを思い出す。トーナメント戦に臨むうえでは、より声をかけ合う意識が必要だと背番号17は述べていた。
「試合中は、味方に対して常に指示を出す、選手全員がピッチのなかでしゃべり続ける。言葉に出さないと伝わるものも伝わりませんし、そういうところを疎かにすると、1本のプレーで簡単にやられてしまうこともあります。お互いの共通意識をさらに高めていくためにも、一発勝負ではより声をかけ合いながら戦うことが大事になってきます」
厚木はやぶさFCとの決勝に向けて、奥原は自分自身に言い聞かせるように力強く意気込みを語る。
「内容よりも結果が求められる大事な試合になります。この決勝に限って言えば、選手一人ひとりが誰よりも“泥臭く、謙虚に、ひたむきに”戦うこと。これが勝利をつかむための重要なポイントになると思っています」
佐賀県で開催される全社本戦へのチケットを手にするために――。厚木はやぶさFCとの関東予選決勝は、6月18日15時30分から始まる。
大会:第59回全国社会人サッカー選手権大会関東予選F組 決勝
日時:2023年6月18日(日)15:30キックオフ
対戦:南葛SC vs 厚木はやぶさFC
会場:VONDSグリーンパーク(無観客)
配信:https://www.youtube.com/watch?v=1qKRVrU6uE8